土曜日は神奈川革新懇の環境問題のシンポジウムに、今日は横須賀革新のラテンアメリカの民主化についての講演会に参加した。どちらも面白かった。
環境シンポは一橋大学大学院教授の寺西俊一先生の基調講演と日本共産党の地球温暖化対策欧州調査団の報告があった。1定の民生常任委員会での自分の質問が尾を引きどうしても洞爺湖サミットの前に地球温暖化問題について基礎的な観点だけは持ちたいという目的意識があった。
寺西先生の講演はとてもわかりやすかった。地球温暖化という言葉はグローバルウォーミングからきているが温暖などというと良いイメージにとらえられ危機感を持ちにくいとか、地球温暖化問題を原子力発電の推進にシフトさせる動きには注意せよとか、地球環境問題は80年代は学問的な論争だったが、今や政治的意味合いが強まったとか、CO2は①排出を抑える②吸収を増やすこの2つの観点で進めていくことが大切・・・・などなど話されていた。
後者の欧州調査団の話もヨーロッパがいかに具体的現実的にCO2削減を進めているかがよくわかった。2006年10月に「スターン・レビュー」が発表された。これは世界銀行のもとチーフ・エコノミストのニコラス・スターン博士がまとめたもの。気候変動が経済にどう影響するのかという観点から書かれている。「スターン・レビュー」概要→http://www.uknow.or.jp/be/environment/environment/stern_review_short_summary.pdf
私は不勉強だったが、環境経済学という学問の分野があり、これがそれにあたるようだ。産業革命以降世界の経済をリードしてきたイギリスが持続可能な経済社会であるために今なにをすべきかを真剣に考える土台にこの「スターン・レビュー」はなっている。そして、イギリスだけではなくドイツやベルギーでも足並みを揃えて温暖化ガスの削減に努力を開始している。
こういったヨーロッパの国々は日本の動向を注視しているという。というのは日本はアジアの一員であるし、アメリカとも強い同盟関係がある、その日本がヨーロッパと一緒に環境問題に積極的に取り組んでくれれば大きな前進というわけだ。当然、地球環境の問題は地球全体で取り組んで初めて意味がある。このたびのサミットの議長国、開催国でもあり日本の姿勢は重大だ。
調査団の報告を読みこうして書き込みをしていると、またもや、アメリカの後ばかり盲目についていく日本の姿が浮かび上がってくる。環境外交という言葉があるが、主要先進国の一員として恥ずかしくない態度を示してほしい。
明日から、3日間北海道洞爺湖サミット。
コメント