文部科学省下の団体が社会科テストを行った。全国526校約16000人の小6生と中3生を対象にした。それで、小6生は福井と徳島を間違える子が多かったという。
そんなの、どってことないじゃん・・・・と思った。
福井って・・永平寺があって、東尋坊があるところね、あの自殺で有名な。徳島は阿波踊りが有名だわな・・・。大人歴もうすぐ24年になる私の2県に対する印象だ。でも、12歳の小6生には日本列島1都1道2府43県はパズルゲームじゃなかろうか。お祖父ちゃんとお祖母ちゃんが住んでいるところだったら親近感を感じてわかるけどそれ以外はねぇ・・・。
母は福島県、父は鳥取県だけど、未だに私は日本地図を見たってココって示せるかな。怪しいもんだ。だいたいでいいんじゃないの、そんなの。福島も鳥取も数えきれぬほど行った。本当の勉強って地図で指せることじゃなくて、その土地のことを理解することなんじゃないかな。
6月のはじめに「三浦半島教育を考える会」の総会があって、参加した。都留文科大学の佐藤隆教授の講演があり興味深く聴いた。物静かな語り口調なのに、内容はとてもショッキングだった。私にはそう感じた。佐藤先生は「学力ってなんですか?」とストレートに聴衆に尋ねた。
学力ねぇ・・・。
土曜日もお休みになり、学校では「総合」という授業が行われるようになった。土曜日が休みになるにあたっては賛否両論あり、PTAで会長をつとめいた私は「運営委員会をいつやったらいいんですか?」と教育委員会の人に食ってかかったことがあった。みんな働いている、夜や日曜日は家族と過ごしたいのに土曜日は学校が閉まることになる・・・・そんな背景があって質問をしたのだ。教育委員会の人の応答は「気概をもてば大丈夫です。」というもので、かなりトンチンカンなものだった。
話がいつもどおり、脱線しちまったな。元に戻してっと、それで、2004年頃から日本の子どもたちの学力低下ってのが騒がれるようになった。ゆとり教育がいけなかったのだという流れが強い。日本人は本来みな勤勉なんだ、その日本の子どもたちの学力が落ちるなんざけしからん、たたきなおさねば・・・ってことになった。それで、「全国一斉学力テスト」が登場した。
全国一斉学力テストは1956年から1966年に単発的に行われていたが、それがここへきて復活した。愛知県の犬山では教育委員会が反対して行われなかった。私たち日本共産党も反対している。
それで、話をはじめに戻すが、いったい学力ってなんなのだろう?福井と徳島の位置が正確に答えられないことがそんなに重大だろうか?私はむしろ、文部科学省やマスコミが殊更それを取り上げることが異常だと感じる。
“できること”と“わかること”は違う。どんなにテスト用紙の枠に回答を書き入れることができたって、自分の人生をまっとうに生きるスキルがわからなければ、社会人として生活していくのは困難だ。
生活相談などで日々多くの方々にお会いする。みんな失礼ながら無知なのだ。なぜ無知なのか?学校では教えてくれないからだ。借金の返し方とか、離婚の手続き、ひとり親としての生活の仕方、医療保険や年金の制度、労災の手続きや残業したら手当がもらえること。固定資産税など財産にかかる税金のこと。あー、キリがない。こういう本当に人生にとって生活にとって必要なことを教えてくれない。
学校は本当に基本的なことしか教えない。私は列挙したことを学校が教えるべきだと言っているのではない。何か人生で生活で困ったことが起きたとき、どのように解決したらいいのか・・・それを見つけ出す力を学校は教えるべきだと思うのだ。
昨日、2009年度に使用される教科書展示へ行ってきた。
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