時々、というか結構頻繁に考えることの中に、家事というものがある。私の好きな革命家にレーニンがいるのだけど、そのレーニンが「家事は女性を愚鈍にする」と本の中で書いている。そんなことを書いている張本人はクループスカヤ夫人と同等に家事をこなしながら革命を成就させていったのだろうか?んー、とても気になる。
だからレーニンが言った「家事は女性を愚鈍にする」という言葉は家事を怠る言い訳と、家事にばかりに力点を置くと本当に世の中から遅れてしまうという戒めの両方の役割を果たしてきた。私はそんなふうに思っている。20代、30代とほとんど、呪縛のようにこの言葉が私にまとわりついていた。
昨年の秋、他会派の方々とも交流する機会があってその時にある男性議員が「大村さん、家でおさんどんしてるの?」と聞いてきた。おさんどん?懐かしい響きじゃないかぁ・・・。「んー、してませんねー。」そう答えた。実際その頃はまだしてなかったし、冷蔵庫もガス台も捨てちまったから家にはなかったし、今だから言えるけど、実は炊飯器もなかったんだ。でも、今じゃその頃の暮らしが信じられないほどに家事を一応するようになった。
話がコロコロ飛んで申し訳ないのだが、綾戸智恵というジャズシンガーがいる。彼女は歌う前に家事をきっちりやってからせいせいした気分で歌うという。コンサートの始まるまでの時間も買い物などをしているとのことだ。今の私はこういう人が素敵だなって思う。愚鈍だとはおもわない。
それで、今日は家で書類の整理などをやったのだけど、掃除と洗濯もやった。風が強かったのに物干し竿に洗濯ばさみでキッチンマットなんか挟んだりしちゃって、鼻歌なんかも出ちゃったりした。数十分後ベランダを確認したら、揺れてるはずのキッチンマットが竿ごと下に転がっていた。オーマイゴッー!!!通行人を直撃しなくてホントによかった。ホッ!!!
で、今日の私は何が言いたいかっていうと、エラそうなことを並べたって、家事をやってなきゃダメだってことだ。ござ~いござ~いって政治家を気取ったって、生活感覚がなきゃダメってことだ。曜日ごとにゴミをまとめたり、泡スポンジでお皿を洗ったり、売り場でどっちがお徳か考えたり、そんな生活感覚こそが大事ってことだ。きちんと生活のことをやってこそ、その感性で疑問をもち市政もチェックできるというものだ。
だから、大村洋子は主婦宣言!
主婦って言葉はずっと嫌いでましてや自分は違うぞ~と思っていたけど、43も過ぎてやっと素直に暮らしのもろもろをきちんとできる人が素敵な人っていう価値観にたどりついた気がする。子どもが生まれたばかりの頃はもっと今よりエコロジストでナチュラリストだった。だんだんガサツになってきたな。回帰しなきゃな。
レーニンには悪いけど、家事も好き世の中を変えるのも好き、そんな人になれるようがんばろっと。
画像は物干し竿と共に宙を舞ったキッチンマット。へっへっへ(笑)
レーニンは、特定の文脈の中で、その言葉を使ったんぢゃないかなぁ(?_?)あれだけ唯物論的見方を徹底した人だから・・・
私が大事だと思うのは、問題意識を持って家事をすることです。
私は薬剤師ですが、調剤は完全に主婦仕事であり、「そればっかりやっててはダメ」という人がいます。それはそうですが、調剤は基本であり、それをしていないと、問題意識を持てません。いろんな人と一緒に仕事をしていると、相手が頭を使っているかいないか、すぐに分りますよ(^_^;)
投稿情報: リコリス | 2008年2 月14日 (木) 11:18