昨日は東逸見町にある「夢喰虫」さんに見学に行った。見学というより精神保健福祉士の野島祥子さんとお話したという感じかな。友人のNKさんが「大村さん、1度来てくださいよ。」と言うし、現場を知ることが大事と思ったので行ってきた。
うつや統合失調、パニック障害やアルコール依存など相談や活動の中で知り合った人はけっこうな数に上る。精神の障害をもつ方々と付き合ってきて、自分の価値観がいかに貧弱だったかということを思い知らされた。このブログでもところどころで書いてきたけど、今の社会は競争や効率重視の社会だ。だから障害をもつ人というのは存在そのものが否定される。それでも、彼ら彼女らが必死で生きようとするのを、まざまざと見ると、今の社会の矛盾や非人間性が浮き彫りになってくる。資本主義社会は、もういたるところでほころびが出てきて、耐用年数にも限りがある。脆弱な資本主義社会を人間の多様性、奥行き観、次代の人間関係、人権の面で内側から変革していくのが、障害をもつ人々の存在だと私は思ってる。障害をもつ人々を社会がどう扱っているか、これが社会の成熟度だ。
そんな点から見ると、横須賀市の障害福祉は資本主義どころか・・・・石器時代・・あたりか。まったく話にならない。ま、横須賀市ばかりをせめてもしかたない、神奈川県もそして、日本の国自体が福祉後進国なのだから。
野島さんがお話しのなかで「大村さん、これを見てください。」と言って、チラシを見せてくれた。「スウェーデン視察旅行記」と題した文章で、興味深いことが書いてある。ストックホルムの新築マンションは1階のフロアがグループホームになっていて、広さは1住居あたり27~50平方メートル。キッチン、シャワールーム、トイレ、リビング、寝室が揃っていて、これらすべてが無料!当事者たちはノーマライゼーションの理念が根本にあり権利意識を強く持っているとのこと。驚いたことに、これらは法律なので、「でなければいけない規定」なのだ!ムムム、やはり、北欧は進んでいるなぁ。
それから、福祉の職場で働く人々の賃金があまりにも安すぎるということも、野島さんは怒っておられた。確かにそうだ。大学卒で専門的知識や資格をもっていても、賃金にバラツキがある。介護のヘルパーさんも然り、医療の現場でも、学童保育の指導員さんなどもそうだ。人間が好きで頑張っているご本人たちの熱意や善意に多分に依拠している。とは言っても、みんな生活がある、賃金という裏付けがなければ続けていくことはできない。限界がある。だから、今は募集をかけてもなかなか人が来てくれないのが現状だとのことだった。
「夢喰虫」の皆さんは、今日バザーだということだ。一足お先にバザーに出す“ラムケーキ”をお土産に買わせてもらった。こういう地域で生活したいという、当たり前の要求が少しでもバックアップできるよう、私も民生常任委員として議会で発言していきたい。
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