事業仕分けで「不要」の判定が出て議会に存続を求める意見が出された3つの事業というのは
民生常任委員会に陳情が出された75歳以上の高齢者の針灸などの施術への助成事業である、「シニアリフレッシュ事業」
総務常任委員会に請願が出された衣笠にあるはまゆう会館の利用にかかわる「はまゆう会館運営事業」
建設常任委員会に陳情が出されたがけ崩れなどの助成制度である「既成宅地防災工事等助成金」である。
はまゆう会館事業の請願については、パネラーが発言したところによると、1週間ほどの短期間に4,300筆を超える署名を集めたという。
事業仕分けで「不要」と判定された11の事業のうち3の事業について、市民から存続を求める請願、陳情が出され、それがそれぞれの常任委員会で全会一致で採択された。全会一致である!
しかも、私が所属する民生常任委員会の質疑では、健康福祉部長が職員のプレゼン能力の点を顧みて「雪辱をはらしたい」という表現を用いた。
これらの反応から考えると
今回行われた横須賀における事業仕分けは
事業の利用者からも、議会からも、職員からも反発を招いた。歓迎されなかったということだ。
市長本人も、「厳しい結果」と感想を述べた。
“よそからやって来た仕分け人が横須賀をどれほど知ってるというのか”
1期目とはいえ、約4年間議会にかかわってきた者として、これは私の率直な感情だ。
市長は事業仕分けの目的の1つに「外からの目で横須賀の事業を点検」ということを言っている。
これはともすると、今までかかわってきた人や組織を否定する観点にもなる。
現に仕分け作業の質疑の際には、仕分け人からお門違いの質問が飛び出すという場面が何度かあった。
“お金をかけた割に効果が上がっていない”これが仕分け人が共通してもっている仕分けで切り捨てるモノサシである。
確かに限られた財源で最大の効果を上げることは大切だが、人の営みというのは、そう簡単に数字で表されるものではない。
私はどうしてもこの事業仕分けという手法に強い違和感をもってしまう。
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