雨降りの中、昨日は原子力空母が火災を起こした関係で、外務省と防衛省へ行ってきた。日本共産党の神奈川県委員会を中心に10人くらいで申し入れと懇談を行った。
お上りさんとしては、東京のまちはザツザツしてそれだけでもうイヤだ。横浜の東口と西口の渡り通路を歩くだけでも、人にぶつかることを不快に感じる私はヘロヘロになって帰ってきた。
そんな愚痴はさておき、外務省と防衛省のお役人さんのお話を聞いて、やっぱり目がテン口アングリにならざるをえなかった。原子力空母ジョージ・ワシントンの火災についていろいろ質問したのだが、外務省の人も(この人は日米安保の首席事務官という役職だった)日米は“信頼関係”があると繰り返していた。
どの人も顔こそ違うが口から出ることは同じ。“信頼関係”である。それは横須賀市の蒲谷市長も企画調整部基地対策課も同じである。見事なまでにそれは一致している。外務省の役人氏は“アメリカを信じている”とまで言った。言ったのちにすこし表現が過ぎたと思ったのか、今度は信じるという表現を繕い誤魔化した。
自分の頭で今の世界をしっかりと考えるならば、アメリカがどんなに病んだ国かわかるはずだ。最近、作家で詩人で西武グループの実質的オーナーの辻井喬氏(堤清二氏)の書いたものを読む機会があって、その中にアメリカがいかに異常でそのアメリカの異常に何の疑いもなくついていってるのは世界の中で日本だけという内容が書かれてあった。私は無知で、名前くらいは知っていたが、この人物がこんな発言をする人とは思ってもみなかった。10代の後半に西武デパートが大好きで、特にパルコとかロフトとかが好きで池袋へなんかいさんで行った記憶がある。その後、マルクスとかレーニンを読むようにになってからは西武なんて大企業で労働者を搾取してるに違いないと悪の権化みたいに思いこんでいた時期があった。でもその西武グループのオーナーがこんな思想の持ち主だったとは・・・。もっとも辻井氏は学生時代日本共産党員だったがその後、党中央から除名されているという経歴をもっている。経済同友会の名誉顧問の品川正治氏にしてもこの辻井喬氏にしても日本の将来を本気で考えている財界人は今のアメリカベッタリの政治には嫌気がさしているのだ。そうそう、経団連名誉会長奥田碩(ひろし)氏が志位和夫委員長に「今度資本主義について講演してください」と言って握手してきたという。ほんとかいなと思うけど、今のルールなき資本主義の混迷状況を見ればどうにかして抜け出したいと血眼になっているのは資本家自身なのかなとも思う。
話がずいぶん横道にそれてしまったが、外務省のお役人さんの“米国との信頼関係”という金科玉条を見聞きするにつけこのままじゃヤバイと思うのは私だけではないはずだ。
夕方ニュースを見ていたら、中国のお金持ちの中学校の生徒さんたちが日本に修学旅行にきている様子が映し出されていた。その中の女の子の一人は1万円札や5千円札と一緒に財布の中に100ドル札を入れていた。驚いたレポーターが「なぜ?」と聞くとその子は「日本はアメリカと仲がいいから日本ではドルも使えるのだろうと思って持ってきた。」と答えた。私は唖然としてこりゃ、全然笑えないなーと思った。よくふざけて日本はアメリカの51番目の州なんて言うけど、まさに中国の子どもたちは日本をそうみているのだ。
福田首相がアフリカやヨーロッパのトップリーダーたちと握手している映像がテレビから映し出されている。大切な外交だと思う。洞爺湖サミットも近づいてきた。アメリカの尾っぽにくっついていく時代はもう終わりにしましょうよ。
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