横浜文化体育館で演説会があり行って来た。開会過ぎてから入ったので3階席しか座れず、こんなに舞台まで遠かったけど、話の中身は集中して聴けた。
志位さんの話は柱が4本あってどれも充実した内容だったが、とりわけイージス艦「あたご」と漁船の衝突事故のことと、国会で質問したキヤノンの派遣労働の実態の話がよかったので、少し書きたい。
志位さんは昨日、勝浦に行き、海に放り出された父子のお父さんの弟さんとお話したそうだ。弟さんは「こんな寒い中海に放り出されたらどうなるか船乗りなら知っているはず。あいつら(自衛隊)船に乗る資格などない」と言ったそうだ。発見した時刻が2分前とか12分前とかコロコロ主張が変わっている。これもヘンだ。第一、動くコンピューターと言われているイージス艦なのだからいくら暗がりだろうと漁船に気づかないわけがない。漁船は日の出の時刻に漁場に着くように船出するという。軍艦も日の出の頃に帰港することが多いとのこと。つまり衝突の時刻は両者にとって一番注意すべき危険な時刻だったという。イージス艦の任務はアメリカの空母を護衛することだ。そのアメリカを守っているイージス艦が日本人の父子の生命を危険にさらしている。本当に許せない。横須賀市の2008年度の一般会計予算は1331億円。イージス艦「あたご」は1隻で1400億円(!!!)電車の行き返りで「予算の概要」を読んでいたのだけど、削りたくない施策まで削ってやりくりしてるわけでしょ、横須賀市は。それなのに、イージス艦!いったい何やってんだよ!と思っちゃうわけよ、税金のムダ使いでしょ、全然役に立ってない、むしろ害悪。
それから、派遣労働の実態の話。現在日本の派遣労働者は321万人いると言われていて、8割が登録型の派遣。その中で一番過酷なのが日雇い派遣。当事者の人々は明日の仕事のことを心配する毎日を送っている。日によって仕事の内容が違うので慣れない仕事で労働災害も多いという。労働者が毎日変わるので労働環境も改善されない。100円ライターのように使い捨てにされる。特に志位さんが国会で具体的に取り上げたのがキヤノンのライン工場の労働者の実態で24人中全てが派遣労働者で賃金は10万円ほど、健康保険も年金も払えないという。昨年から食品の偽装が相次いでいるけど、キヤノンは偽装請負を8回もしているという。それなのに経団連の御手洗会長はキヤノンのトップでもあるのだけど、一度も頭を下げていないという。国会での志位質問が大きな波紋を呼んだことが大きいと思うのだけど、キヤノンは国内の19事業所で5000人の直接雇用を発表した。もうけることだけに血道をあげることは働く人々を結局は痛めつけて企業そのものの将来も危うくすることにつながるのだ。そんなことは19世紀に既にマルクスが説いていることなのにね・・・・。
志位さんの話は俯瞰的でとても頭の中がすっきりした。
毎日、毎日いろいろな事件、事故が起こる。情勢が早くてひとつひとつに自分の見解を持つことが難しくなる。でも、きちんと自分の頭で考えてハラを決めたい。
最後に今日志位さんがしゃべってて気に入った言葉
“自然の夜明けは寝てれば明けるが政治の夜明けはたたかわないと明けない”
stani63さん、コメントありがとうございます。昨晩の志位さんのお話の中にもあったとおり、イージス艦のほうが本来回避行動をとるべきですよね。でも路上の車と違って車線などのない海では比較的そのあたりが柔軟なんでしょうか。
漁船の人たちのお話では軍艦はほとんど回避行動をとらないとのことでしたから、ここでも軍事優先というか自衛隊の横暴がわかります。海幕長が更迭されるようですけど、トップの首切りだけで終わらせてはならないと思いますね。
投稿情報: 大村洋子 | 2008年2 月22日 (金) 13:33
当日は一階の左前に座れました。横須賀の方たちが大勢おられました。さて、イージス艦は「海上衝突予防法と海上衝突予防法施行規則」に違反していますが、漁船の方は相手が「避航動作」をとっていないことが明らかになった場合は、衝突を避けるための動作が出来ると、避けなくてもいい側が右転して避けることを予防法はすすめています。つまり、相手が避けてくれなかったら自分が避けなさいと言うことです。大型船舶の横暴が許される変な法律です。
投稿情報: stani63 | 2008年2 月22日 (金) 07:44