高校生くらいの時だっただろうか、“人間が本能のままに生きれば街頭は妊婦と殺人者ばかりになる”という言葉を本の中で知った。人間が動物と違うところ、それはやっぱり理性じゃないかなと思う。
朝、ご飯を食べながらニュースを見ると、毎日毎日痛ましい事件が報道される。今年に入って親子の心中事件、中国餃子の毒物事件、イージス艦と漁船の衝突事件、沖縄の少女への性的暴行事件・・・どれも悪魔が操っているんじゃないかと思うような非人間的な事件ばかりだ。人間の中に宿る悪魔性。自分自身も例外ではない。本当に恐ろしい。
何か、精神論的で、観念論的で宗教に走ってしまいそうな発想だけど、そうではなくて、現実の社会をきちんと観ていく中で分析していかないといけないのだと思う。「社会的存在が意識を規定する」という言葉があるとおり、この社会で起こることは全てこの社会の産物なのだから。
「社会が病んでいる」とよく聞くけれど、それは人間を大切にしない今の日本のありようからきているのだと思う。発達した資本主義国の中でこんなにあちこちホコロビが出てきている。かなりヤバイ状況にあると思う。国民に爽やかさやハツラツさがない。
***************
今日は午前中、赤旗日曜版の配達をしながら、少し春霞がかかった暖かな日差しの中、車を走らせながらラジオを聞いていた。“ユニバーサル・ラブ”という言葉が耳に飛び込んできて、漠と物思った。柔らかくて幸せそうな言葉だけど、それだけ現実社会が殺伐としている裏返しだなって感じた。
愛想笑いを浮かべて、ただ毎日をやり過ごす。そういうのじゃいけないなって思う。
コメント