さて、視察の2日目の浜岡原子力発電所。5号炉まであって1,2号炉は現在耐震補強中で、3号炉は年に1度の定期点検中、実際に稼働しているのは4,5号炉だった。今回は5号炉を見せてもらった。敷地面積はディズニーランドとディズニーシーを併せたくらいだそうだ。空港の金属チェックと同じようなことをやって見学証を首からぶら下げてゲートをくぐった。中は広いのでバスで移動した。
画像は展望タワーからとったものでゲートをくぐってからは一切の写真を禁じられた。
私は当初、例の黄色い服を着て完全装備で原子炉の近くまでいけるのかと内心ドキドキしていた。しかし、実際はそうじゃなくて5号炉にはお客様用の見学コースがあって私たちはそこを通って見ただけであった。そりゃそうかもね、IAEA(国際原子力機関)じゃないんだからね。我ながら、ちょっとオメデタカッタね。
それでも、気圧の違う部屋へ行くために銀行の分厚い扉のようなドアを入って5号炉の原子炉建屋、タービン建屋、中央制御室を見せてもらった。ガラス越しに。
原子炉建屋もタービン建屋も上から見て説明を受けたので、遠くてあまりよくわからなかった。原子炉は水に浸されていて見えなかったが、本当は物凄く巨大なものなんだろうと思う。それは残念ながら想像はできても実感はできなかった。中央制御室では職員の人が3人、たくさんの画面やパネルやボタンやレバーの前で作業していた。12時間2交代勤務で休憩中も外へは出ないでこの中で休むそうだ。圧迫感のないように間取りを広くとり天井も高く丸みをおびた部屋のつくりになっていた。穏やかな配色と明るさも1000ルクスと通常よりずっと明るくしかも満遍なく明るさを取り入れるために影が出来ないような採光に工夫されていた。至れり尽くせりである。これほどの配慮をしているということは、働く人にとってそうとうのストレスが加わるということなんだろう。どんなに科学の粋を集めて創り上げたものでも操作するのは生身の人間なのだ。この人間の判断を誤れば目的を達することはできない。最後は人間だな・・・・これは実感した。
見学のあと少し中部電力の方と懇談した。私たちが今回原子力発電所を視察した理由は、原子力空母の配備が目論まれる中で本当に安全安心は担保されるのかという大疑問からのことだ。結論から言うと中電の方も繰り返し述べられていたが、これからは地元の皆さんに安心してもらうために出来るだけたくさんの情報を伝えていくことが重要だと考えているとのことだった。電力会社は今までさんざんに隠蔽工作を繰り返してきた。それが原子力への不安や不信にも大きな影響を与えてきた。これは否めないと思う。隠せば隠すほどにますます、信頼は遠のくのだ。これは原子力空母についても全く同じことが言えると思う。「修理はしないがメンテナンスは行う」とか「これは事故やトラブルではなく、単なる出来事、イベントにすぎない」とか子どもだましの言葉遊びで私たちはおちょくられている。そして市長は「国の専管事項だから、米軍とは信頼関係があるから」と言う。国の専管事項と信頼関係という言葉を吐いたとたんにもう、思考は間違いなくストップする。これではお預け主義だ。軍事機密だから仕方のないことよ~とお人よしにも程がある。
どうしてこうなっちゃうんだろうか?アメリカには頭が上がらない、アメリカにはシッポをふってついていく・・・この病める体質はどこからくるのだろうか?経済でも軍事でもアメリカにがんじがらめにやられて、感性まで冒されきってる。まったく不愉快極まりない!これでも独立国家と言える?アメリカ合衆国日本州でしょ。
浜岡原子力発電所は少なくとも、地元地域の住民にたいして情報を開示し続けている。限界はあるだろうし、かなり美辞麗句を並べたててるきらいがあって、鼻に付くけどね・・・。それにしても、少なくともそういう姿勢はとっているわけだ。しかし、米軍ときたら、事故を事故とも言わないし開示もしない。
頭にくることはいっぱいあるのだけれど クールにいこう。 地道にいこう。 一歩一歩だ。 今、この状況で 出来ることを精一杯やっていこう。 短い視察はとても有意義だった。 政務調査費で行かせてもらったので、この視察で得たことは必ずや横須賀市民のためになるよう力を出していく!
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