1からのつづき。
1960年に発効した新安保条約の2条にはこう書いてある。
締約国は、その自由な諸制度を強化することにより、これらの制度の基礎をなす原則の理解を促進することにより、並びに安定及び福祉の条件を助長することによって、平和的かつ友好的な国際関係の一層の発展に貢献する。締約国はその国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する。
さらっと読むと当たり前のように聞こえるけど、私は改めてこれを読んで、唖然とした。
自由な諸制度の強化とはすなわち資本主義のことで、平たく言えば、儲けることを第1に考えるシステムをお互いに確認しあい、ますますそのために頑張りましょうということだ。そして、日本とアメリカは経済政策についてくい違いがあってはならない。くい違いがあればそれを除くことに努力せよということだ。
「年次改革要望書」というものがある。
正式には「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく要望書」という。
日米間で経済発展のために改善が必要と考える相手国の規制や制度の問題点についてまとめた文書のことだ。あんたの国のここが困るんだよ、だから直してよという、つまり注文をだすってことだ。1994年からはじまったこの要望書は、アメリカが日本にここまで言うかというくらいのもので、
たとえば、郵政民営化とか、労働者派遣法の「改正」なども元はと言えば、アメリカからの要求で年次改革要望書に入っていた。これには保守の国会議員さえも「内政干渉と思われるくらいきめ細かく米国の要望書として書かれている。」といったくらいだ。
こういうことはほとんど大手の新聞、マスコミには載らない。
そうそう、がん保険でアヒルが出てくるコマーシャルがある。あれだって、もともとはアメリカの会社で、少々お下品な言い方をすれば、不安を煽りに煽って保険に加入させて、荒稼ぎしている。
規制緩和って言うとがんじがらめのギチギチを緩めて、使い勝手を良くするってなイメージだけれども、実は誰かをすごく儲けさせるカラクリってことだ。
それもこれも出どころは、安保の第2条が根拠になっている。
なんて、忌々しいことか!
事実を知ると怒りがわく。 それは健全な怒りだと思うけど、 ストレスもたまるんだ。 そういう時は、スカッと遊ぶことも大切。 久しぶりのボーリングはエキサイティング。 安保のつづきはまた明日。
コメント