アフガニスタンで非政府組織のボランティアである伊藤和也さん(31)が拉致され遺体で発見された。政治的なこと、宗教的なこと、民族的なことは横に置いておいて私が一番興味を持つのは、彼をそこまでさせた強い動機である。伊藤さんは9・11同時多発テロの報復爆撃にさらされるアフガニスタンを目の当たりにする。そしてそのアフガニスタンの復興のために尽力したいと強烈に感じていく。彼は「志望動機」の中で「私が目指していること、アフガニスタンを本来あるべき緑豊かな国に、戻すことをお手伝いしたいということです。これは2年や3年でできることではありません。子どもたちが将来、食料のことで困ることのない環境に少しでも近づけれることができるよう力になれればと考えています。」と言っている。そして言うだけではなく、実際に現地に行き5年以上も働いたのだ。
人の生き方とは何だろうか・・・・・?
オウム真理教の一連の事件が起きた時にも、あれは1995年だったが、考えさせられた。私もインドが好きで一途なところがあるので、一歩間違えれば入信していたなぁと感じた。伊藤さんの純粋な意志とオウム真理教を同列にするつもりはないが、言いたいのは強い思いで人は如何様にも動くということだ。
私も中学生くらいの頃、飢餓に苦しむアフリカの人々がテレビ画面に映し出されると涙を流して「待ってて、必ず私が行って助けてあげる!」と本気で思っていた。伊藤さんはたぶんそんな純真さを26歳になっても持ち続けた人なのだろう。そしてたぶん、5年間もアフガンで暮らす中で、殺されるかもしれない、しかしやるのだという心構えももっていたのだろう。
31歳の青年の生きざまに、心意気に「あなたは見事だったよ!」と言ってあげたい。ご冥福を心よりお祈りいたします。
私も世界平和のために微力ながら尽力することを誓います。
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