赤の字の部分が質問部分。青の字の部分が答弁部分です。
答弁は正確な表現まで聞き取って書くことができませんでしたが、おおよその要旨は書いたとおりです。それと、実際は、原稿どおりではなくて、ところどころでアドリブで話している部分もあります。それから2問目はここでは記載していません。
しばらくしますと、市議会ホームページにアップしますので、詳細はそちらをご覧いただければと思います。質問、答弁、すべて映像も入ってアップされます。
日本共産党の大村洋子でございます。はじめての一般質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。
私は1つには、一向になくならない米兵犯罪をなくすための手だてについて。2つには小学校の水泳授業とプールの設置について質問いたします。
まずはじめに、米兵犯罪をなくすための手だてについてです。
ご承知のとおり、昨年1月には米が浜で横須賀市
民の女性が惨殺されるという許すことのできない事件が空母キティーホークの乗組員によって引き起こされました。そして記憶に新しいところでは、今年の7月5日馬堀町で2人の女性が刃物で刺される事件が米兵によって引き起こされております。
私はこの馬堀町の事件のあった当日、現場へ行き、周辺住民の方々からお話を伺いました。戦後ずっとこの地に住んでいるという年配の女性は「火事も水害もなく暮らしてきたのにすぐ近くでこんな事件が起こるなんて」と顔をこわばらせて話されていましたし、定年退職されて間もないご夫婦は「米兵が住んでいる家がこの奥に何軒かあり、深夜でも大騒ぎしながら歩いているので、とても迷惑している。なぜ、米兵が基地の外に住んでいるのか?おかしいと思う。」と率直に不安や不満を表しておられました。
犯罪は日本人であれ、米軍であれ許されることではありませんが、あずかり知らない米兵が事件を起こしたということで、市民の中の不安が一層大きなものになっていると実感しました。
私ども日本共産党市議団は事件のあった当日夕方、ジェームズ・ケリー在日米海軍司令官へ緊急抗議文を出しました。この抗議文をベースのゲート前で当直司令に渡したのですが、この当直司令は驚いたことに事件が起こって既に、9時間ほど経っているにもかかわらず、事件を全く知りませんでした。横にいた日本人通訳はこの事件を既に知っていましたから、いったい基地の中での情報伝達はどうなっているのだろうか?私は大きな疑問をもったところです。
そこで市長に伺います。今回の馬堀町の事件では本市はどのように情報を受け取ったのでしょうか?また事件を米海軍はどのように知ったと思われますか?本市と米海軍との間の事務レベルで情報共有などやり取りが行われたのでしょうか?お聞かせください
市長の答弁・・・警察から米軍人の可能性があると連絡があった。米軍へも警察から伝わっていると思う。情報共有は行われていない。
さて、米兵犯罪が起こるたびに幾度となく「綱紀粛正」と言う言葉が飛び交い、その中で、米軍基地内における教育プログラムがクローズアップされてまいりました。
教育という点で考えるならば、米兵は日本に着任する以前に米軍へ入隊するわけですから、軍隊とは何かということが、教育されるだろうことは容易に想像がつきます。かつてアメリカ海兵隊員に所属していたアレン・ネルソンさんは、教官に「おまえたちのしたいことは何だ?」と言われ大きな声で「Killキル」と獣のように叫ぶことを強要されたと述べています。そして「日本に駐留している米軍兵士の犯罪が減らないのは、人を殺すための集団という軍隊の本質があるからだ」と明確に述べています。
今回の馬堀町の事件の犯人である米兵は19歳でした。詳細はわかりませんが、19歳ですから、おそらく日本に着任して間もないことでしょう。軍隊としての教育と日本の生活における心構えを学ぶことは同じ教育でも内容はまったく違います。
市長は教育プログラムを視察されていますし、定期的に米海軍とも意見交換されています。ずばりお尋ねいたしますが、市長はこの教育プログラムは本当に効果が上がっているとお考えでしょうか?お聞かせください。
市長答弁・・・・教育プログラムは毎週行われている。倫理の問題などもプログラムには入っているし、基地のテレビ番組にもあり、継続されている。効果は上がっている。
私ども日本共産党の調査で防衛施設庁と警察庁が出した資料によりますと旧安保条約が発効した1952年から2004年までに米軍が引き起こした事件、事故は21万1千件を超え日本人の死者は1076人に上ります。この事実ひとつみてもアメリカは日本を守るどころか、日本国民に多大な苦痛を与えてきたと言わざるを得ません。
昨年の女性殺害事件後に出された飲酒禁止令に関する米兵向けの説明で、ケリー在日米海軍司令官は横須賀基地機関紙「シーホーク」の中で「これは戦略上の問題だ」と述べています。つまり「綱紀粛正」「再発防止」の中身として出される飲酒禁止や夜間外出禁止は日本国民や横須賀市
民に心からの謝罪を表すということが第一義ではないということです。原子力空母の配備に向けて敏感な局面を迎える中これ以上の米兵犯罪は戦略的観点から大きなダメージだというのが本音なのです。
市長は市民の安全・安心のために米海軍と連絡を密にしていると言われますが、本市と米海軍の間で米兵犯罪における認識に違いがあるのはケリー在日米海軍司令官の発言からも明らかです。
そこで、最初に触れました、本市と米海軍の情報共有ということとも関連いたしますし、「なぜ米兵が基地の外に住んでいるのか?」という市民の方の疑問とも関連することですが、現在、本市は米海軍から基地の外に住んでいる米軍人についてどの程度の情報を得ているのでしょうか?たとえば、基地の外に米軍人が何人住んでいるのか数を把握していますでしょうか?お答えください。
市長答弁・・・詳細は把握していない
私は日米安保に反対の立場であり、したがって米軍基地はアメリカにお帰りいただきたいという立場ですが、誤解を恐れずいうならば、米軍人が基地の外に居住していることが当たり前の現時点では少なくとも本市が米軍人の所在を把握すべきと思います。これは本市が米軍人の所在を公表するということではなくて情報を握っていて何かの場合には適切に対処できるようにと言う意味です。かつて、神奈川新聞は「日本の法律を犯すものに横須賀にいる資格はない」と強い調子で社説に書いていましたし、繰り返される米兵犯罪に市民の怒りが増しております。市長は米海軍の「綱紀粛正」「再発防止」をポーズでおわらせないために、強い態度表明をされることが必要ではないでしょうか。点在する米軍人の所在を把握するということは、米兵犯罪から市民を守るという本市の決意の表れとして市民に安心感を与えます。そして米海軍には犯罪防止の抑止力ともなりえるのではないでしょうか。 したがって本市が基地の外に住んでいる米軍人の所在をしっかり把握することが必要と思われますが市長はいかがお考えでしょうか。お聞かせください。
市長答弁・・・・ほとんどの米軍人は良い人。良き隣人。
縷々述べてまいりました。市長には市民の安全・安心を守る責務がありますので、米軍犯罪根絶の立場を貫いていただきたいと思います。
続きまして、水泳授業とプールの設置について教育長に伺います。現在市内小学校48校のうち、プールを持っていない小学校は北から、追浜小、船越小、田浦小、逸見小、沢山小、汐入小、諏訪小、山崎小、大津小、走水小、浦賀小、明浜小、北下浦小、津久井小の14校であり全体で3割の小学校にプールが設置されていないというのが現状です。
国の学習指導要領によりますと、水泳の授業は小学生と中学1年生の場合必修で取り扱うことになっており中学2年生、3年生は選択だということであります。そのようなことから、今回はとりわけ、小学校について取り上げさせていただきました。
私は本来全ての小学校、中学校にプールが設置されてしかるべきだと考えております。おそらく、教育長も同様のお考えと思いますがいかがでしょうか。お伺いいたします。
教育長答弁・・・・望ましいとは考えるが、設置することで(建設で)他の教育に支障があるところはよくないと考える。
今回水泳授業の実態を現場の先生から伺う中で、どの学校でもいろいろな工夫がされていることがよくわかりました。
例えば、船越小学校では高学年は田浦中学校、低学年は長浦小学校と夏島小学校のプールを使用しています。船越小学校側からみれば3つの小中学校に調整をお願いしているというかたちであります。お願いする側、受け入れる側、お互いに調整をしながら工夫しています。
また、走水小学校では高学年が海を利用し水泳の授業を行っています。プールと違って安全を守るために、ロープを張り保護者のボランティアさんが海に入り指導しているとのことでした。
また、今回私は大津小学校の高学年の皆さんの水泳授業の移動に同行させていただきました。歩いて5分ほどの大津駅に移動し馬堀海岸駅まで電車に乗ります。学校から駅までの経路は危険を最小限度にするために、遠回りでも踏み切りを渡らずに、地下道を利用していました。このように現場ではケースバイケースで工夫されています。現場の先生方がいかにご苦労されているかがよくわかりました。
水泳の授業時間についてはどうでしょうか。
プールのある学校とない学校では平均授業時間に差が生じております。昨年の調査によりますと、プールのある学校では14校抽出で平均授業時間は約9.25時間であるのに対してプールのない学校では平均授業時間は約6.78時間となっております。これを単純計算しますと6年間で約15時間の差が生じてきます。この授業時間の差について教育長はどのようにお感じになられるでしょうか?お聞かせください。
教育長答弁・・・・体育の授業は水泳だけではなく、ボールや陸上などもある。それぞれの学校の特色を生かし行っている。
さて、教育長は「就任のごあいさつ」ということで研究所月報の中で「学校現場における教育は、各学校が主体的にビジョンと権限をもって行うという形が理想であると考えます。教育行政は、学校とともにあり、学校を支援することがその大きな役割です。」と述べておられます。私はこの教育長のお考えに学校プール問題にあたり大きな希望を持ちました。
教育委員会のこれまでの方針は、学校プールの設置については建て替えの際に一緒に行うというものでした。しかし、それまでの間、現場の先生方の努力や工夫に頼るだけでよいのでしょうか。私はそこは違うのではないかと思います。
そこで教育長に何点か提案をさせていただきたいと思います。
1点目です。プールを設置すると運動場が狭くなってしまうということはよく言われることですが、建築技術の進歩によって学校プールは今までのように体育館のとなりというだけでなく、屋上や地下なども視野にいれながら建設の計画を建てることが可能だと思います。教育委員会の中でもおそらく今までにもこういった発想や論議は行われたのではないかと思いますがお考えをお聞かせください。
教育長答弁・・・・現状では不可能
2点目です。今回、いろいろ見させていただく中で学校敷地内にプールがなくてもすぐ近隣にある学校は比較的多くの水泳の授業時間を確保していることがわかりました。敷地内がどうしても無理だという場合、近隣に新たにプールを設置することも視野にいれてはいかがでしょうか。お聞かせください。
教育長答弁・・・・多額の費用がかかる
3点目です。現在、移動のために電車やバスを利用している学校が7校もあることがわかりました。この学校の中にはバスの増便を希望している学校もありました。私は交通災害のリスクや他のカリキュラムを圧迫するなどの理由からも長時間の移動は良くないと思います。子どもたちの疲労も心配です。
教育長は先ほどの「就任のごあいさつ」のなかで「学校を訪問し、先生方と直接語り合い、学校を支援することが教育委員会の大きな役割です。」と述べておられます。この視点を深めていただきぜひ、水泳授業のために適切にバスの配車、増便などを視野にいれ再調査をしていただければと思いますがいかがでしょうか。お聞きいたします。
教育長答弁・・・・対応していきたい。
以上で私の1問目を終わらせていただきます。
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