「出会えない出会い系サイト」というのをテレビでやっていた。
悪質なサイトをつくって利用者から高額な金を巻き上げる。
利用者はメールを送るにも受け取るにも料金がかかる。
出会うために何度もメールのやり取りをするのだが、その料金発生こそが目的であっていつまでたっても出会えない。しかもメールの相手は女性を装った男性であり、メールだけなので、利用者にはわからない。
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先日「宝石を売ってください」とうちにきた若い青年も
コメントに「うみおとこさん」が書いてくれたとおりで、こういうのを押し売りならぬ“押し買い”というのだそうだ。
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それで、今日の私は、何が書きたいのかというと、
2月10日付けで消費者庁から各自治体に向けて消費生活センターの非常勤職員の任用について通達があった。
このことに着目したい。
つまり、こんなに多様化・複雑化している消費者を取り巻く実態の中、各自治体で対応している消費生活センターの力量がどうなのか・・・ということだ。
実は、昨年の第4回定例会の一般質問で、「横須賀市の非常勤職員の任用について」を取り上げた。横須賀市はわざわざ、「雇止め」をうたったので、そんな必要があるのかと追及したのだ。
以下私の一般質問の中身。
私が今回非常勤職員の任用に疑問を感じた大きな要因は、雇いどめの規則が盛り込まれたことです。今までは特にリミットを設けず、1年ずつ更新されてきた非常勤職員の任用を、最長で3年、職種によっては5年というように限度が盛り込まれました。人事院でも一律解雇は撤回されたというのに、本市の規則の変更は何を根拠としたのでしょうか、お聞かせください。
以前、他都市の消費生活センター相談員の方の話を聞く機会がありました。その方は、ここ数年消費者を取り巻く情勢がめまぐるしい。食品偽装問題や振り込め詐欺などさまざまな問題が浮上し、複雑な法も関係してくるような専門性の高い仕事をしている。しかし、非常勤職員であるため、賃金も低く、1年ごとの更新任用では先の見通しが不安だと嘆いておられました。間口が広く、複雑で、経験が重要な職種である消費生活センターの相談員さんは、本市も8人全員が非常勤職員で構成されています。
私はすぐさまこの方々を常勤職員として雇うべきだと、ここで展開するつもりはありません。ただ、資格と高い能力を持っている、ここでは消費生活相談員を挙げましたが、こういう職員に対して、年で区切るような任用の仕方では、せっかくの能力を手放すことになります。きちんとした待遇をすべきと思いますが、市長のお考えを伺います。また、経験豊富な職員を雇いどめすることは、結局は市民サービスの低下につながると思いますが、あわせて市長のお考えを伺います。
冒頭申し上げたとおり、今、社会全体の不安定雇用が常態化しています。新卒者がなかなか就職できない状況の中で、雇用が大きな社会問題となっています。私は公務の職場における非常勤職員増大の現実は、社会の不安定雇用を助長する要因になっていると考えます。市長の御認識を伺います。
市長の答弁は労働基準法の14条をもとに横須賀市の任用規則をこのたび合わせただけだ。というものに終始した。
今回、消費者庁から出された文書は以下。(抜粋)
消費生活相談員に対するいわゆる「雇止め」について(お願い)
さて、地域の消費者行政の推進に当たっては、消費者からの苦情相談に対応する消
費生活相談員が重要な役割を担っておられます。ただし、消費生活相談員の大半は非
常勤職員であり、中には任用の回数に制限が設けられている場合もあります(いわゆ
る「雇止め」)。
一方、近年、消費生活相談の内容は、ますます複雑化、高度化しており、消費者が
抱えるトラブルや悩みの解決のためには、関係法令や制度など専門的な知識はもちろ
んのこと、カウンセリング技術の習得、粘り強い説得の技術が求められます。このよ
うな知識や技術は一朝一夕で身につくものではなく、不断の学習や継続的に相談実務
に携わることによってはじめて得られるものです。
もちろん、消費生活相談員の任用は、それぞれの自治体の御判断によるものであり
ますが、専門的な知識・技術を有する人材の確保は消費者行政の充実のために不可欠
です。各自治体におかれましては、消費生活相談員の研修の充実に取り組んでいただ
くとともに、非常勤職員である消費生活相談員の任用回数に制限を設けないなど、消
費生活相談員の専門性の向上に御配慮いただきますようお願いいたします。
横須賀市の消費生活センターはダイエーの横の総合福祉会館の中にある。
相談員は話を聞くだけでなく、こうしたほうがよいという方針まで出す資格を有したスペシャリストなのだ。こういう職員を3年、5年で雇止めすることをわざわざ規則で定めるというのは、絶対におかしい。もちろん、更新はできるようになっているのだが、本来は正規職員であるべきなのだ。雇用形態が不安定というのは、仕事に対するモチベーションにも影響する。
非常勤職員は官製ワーキングプアという言葉もあるように生活そのものが成り立たないという問題もはらんでいる。
いろいろな角度からこれからも考えていきたい。
窓辺のアマリリスが咲いた。
実に豪快。
大村洋子への直接メールは下記へ ご意見ぜひ。
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