在日米軍の米兵が日本のいたるところで、犯罪を犯している。今日は沖縄で、先日の女子中学生の性的暴行を契機に大きな集会が持たれ6000人の参加者があったとのことだった。
横須賀の汐入でもタクシードライバーの殺害事件があった。現場車内には、脱走米兵のクレジットカードが落ちていた。ナイジェリア人のその米兵は今、基地内に拘束されている。米軍はあくまで、脱走したことについて事情聴取しているのだって、殺害事件との関連は否定している。しかし、19時のニュースにケリー司令官が出てきて、全面的に警察への捜査協力をすると言った。
ならば、なぜ、その脱走米兵の事情聴取を直接日本の警察に、横須賀の警察にやらせないのか?関与を否定しているとはいっても車内に米兵のクレジットカードが落ちていたのだ。殺害されたタクシー運転手の高橋さんの足元に。それが米軍として真摯な態度じゃないか。口先ばかりでなく、実行するべきだ。
今日、午前、日本共産党のはたの君枝前参議院議員、いとう正子11区予定候補、井坂しんや市議団長が「ただちに米兵の身柄を日本の捜査当局に引き渡すよう」抗議・申し入れを行っている。
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昨日、米兵の脱走について雑考をめぐらしたが、もう1つ米兵の自殺について考えたいと思う。イラク戦争が始まったのは2003年の3月20日。2002年の暮れから2003年の新年にかけて全世界でイラク戦争反対の大規模なデモが行われた。しかし大儀のない戦争は始められいまだに続いている。少し脱線するが書いておこう。今、アメリカの大統領選挙の前哨戦が行われている。共和党のマケイン候補は自身がベトナム戦争にも参戦していている。(志願兵である)大統領になったらイラクの米軍の増強を主張している。一方、民主党のクリントン候補はイラク戦争開戦時、イラク戦争を支持していたが、今はイラクの米軍を軽減する方向を打ち出している。オバマ候補はイラク戦争にNOを言い続けてきた。
アメリカは現在、華々しく大統領選挙の前哨戦がたたかわれているが、一方でイラク戦争に参戦した帰還兵士がPTSDなどを患い社会復帰が困難な状況であるということが深刻な社会問題となっている。アメリカのCBSニュースによれば、アフガン、イラク帰還米兵の3人に1人が心身に傷害がみられるという。今年08年の2月にアメリカ陸軍自身の報告によれば、昨年07年の自殺未遂、自傷者の数は2100人。自殺者は121人である。この数は私はまったくあてにならないと思う。陸軍自身が出してきているところにすでに、意図的要素が垣間見える。自殺者の数については05年のデータではCBSがアフガン、イラクの帰還兵が少なくとも6252人はいるといっている。この差はなんだろうか!!!
おびただしい自殺者の数と、未遂、自傷の数。これは何を意味するか?
米兵士がそれだけ病んでいるということだ。
人を殴り殺す、刺す、レイプする、タクシーの無賃乗車、ひき逃げ等々。こういうことが、なくならないのは彼らが戦争の兵士だからだ。人間を殺すプロだからだと思う。
人間らしさから一番遠い人々。
06年の佐藤好重さんの事件、馬堀の2女性を刺した事件どちらも若い兵士が起こした。横須賀で起きたこれらの事件、両方20歳前後の兵士だった。殺されたり傷つけられたりした人々に対して、絶対に許さないと思うけれど、一方で私はこれらの若い兵士と我息子をオーバーラップさせてしまう。彼らのお母さんはどんな思いだろうかって。異国での規則の厳しい軍隊生活、緊張の毎日 究極的には、自分が生きていくために人を殺す。そのための日々。辛いんじゃないかなー。本国に帰りたいでしょうに。ここまで、アメリカの若者を追い込む米軍って。このシステムって何かなって思う。
繰り返される米兵犯罪。
「誰であろうと犯罪を犯すことは許されることではない」市長は一般論で言っていたが、米兵が犯罪を犯すということはもっと根深い問題が含まれている。
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